SHINING STAR〜わたしだけの翔星〜





「約束？」
　国に帰らなければならなくなったと、大きな瞳から流れる涙を止めたくて、スザクは笑顔を向けた。差し出した小指に不思議そうに首を傾げる姿がなんとも可愛らしい。
「そう。指きりげんまんウソついたら針千本の〜ますっ指切った！」
　離れた小指。でも約束は有効。そうして別れた菫色の瞳を持つ、黒い髪の少女。
　ずっと心に残る淡い恋心は、年を追うごとに強くなる一方で。

　あれから７年前。

「お前さ〜いい加減初恋追い続けるのやめたら？」
　容姿良し、頭脳良し、家柄良しと来れば女の子の騒ぎようは大きいが、どんなに可愛くても見向きもしないスザクに、悪友のリヴァルは呆れた声を上げた。
　私立アッシュフォード学院。帝国ブルタニアとの交友を図る為に作られたこの学院には日本人だけでなく多くのブリタニア貴族の子息が通う。スザクもその一人だ。
「おい、スザク！？」
「今日は用事があって帰らなくちゃいけないんだ。ミレイさんには連絡済んでるから」
「はいよ〜気をつけてな〜」
「ありがとう」




「父さん、スザクです」
「入れ」
　帰って早々特別な時にしか入れない父の正室に呼ばれ、少しだけど緊張した面持ちでスザクは姿勢を正して襖を開けた。
「お前の婚約が正式に決まった」
「えっ」
　確かに枢木家は日本を代々支える家柄だ。嫡男でしかも齢１７歳とあればおかしくはないだろうが、いきなりこれはないだろう。
「飛行機の用意は出来ておる。お前迎えに行ってこい」
「ええっ！？ちょっと待って下さい！」
「学校には届けは出してある。藤堂！」
　側に控えていた側近達がスザクを引っ張りながら部屋を出る。
「ちょっ、父さん！！」
　言い分を一切聞かず、この所業に唖然とするしかないスザクだった。


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…新年しょっぱなのＳＳがこれ…。ごめんなさい（汗）ルル女の子バージョンのパラレル。さわりのみですが。続きは書くかは分かりません（苦笑）タイトルはCLAMP繋がりで20面相にお願いのOP曲から。可愛くで好きなのですよvvただそれだけです…はい…
20070101