SEED QUEST-大魔道士-




『二つの魔法を掛け合すんだ。今まで以上に魔法の幅は広がる』
　そう言って見せてくれた師匠の技は、想像以上にとてつもない威力で。恐怖に震えたのを覚えている。
『でもこれは禁呪だ。だから何の為に使うのか、よく考えてから使用するこったな』
　そう言って笑った師匠だが、キラは知っていた。彼の身体は無理が祟りボロボロだった事に。
「その方は今何処に？」
「さぁ何処に居るんだろうね」
　アスランの問いに、だが自分は答えるだけの情報は持ち合わせていなかった。
　その師匠は現実の煩わしさから逃れる為に旅に出て、協会には寄り付かなくなってしまったので。
　もともと自由奔放の人だった。無理して役を背負っていたのはキラでも見ていて痛々しかった。
　彼の元で修行を積んで２年。身体のこともあったので、キラの卒業と同時に彼が辞職を言い出した時は回りも何も言わなかった。
　短い間だったが大切なことを沢山学んだ。
　今何処で何をしているのやら。
「でも元気にやってると思うよ」
　寄り添うように側に居た銀の魔剣士が、きっと彼を守ってくれるだろうから。
『守るものができたとき、人は今まで以上に強くなれる。お前は強くなるよ』
　そう言って笑った人懐っこい漆黒の瞳。一回り以上も歳が離れているのに自分よりも幼く見えた。
　師匠が言ったとおり、自分は強くなれたと思う。まだ師匠の足下にも及ばないが。
　別れてから色々あった。話したいことが沢山ある。

　何となく予感がするのだ。良いことが起こりそうな。キラの予感はよく当たるので。
　再会する日もそう遠くない未来のことだろう。



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大好きなのヒュンポプｖｖドラクエ繋がりで登場。
ポップはキラ以外弟子は取りませんでした。なのでこの世界で掛け合わせ呪文を使えるのはキラだけなのです。メドローアとかね。
ジャンルミックスはワタルやＧＷでやってるので今更です（苦笑）苦手な方はごめんなさい。
20060712