もし皆の記憶にスザクが残っていたら。




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衝撃は学園中を駆け抜けた。なんせ皇帝直属の騎士ナイトオブラウンズ様が復学されるというのだ。
「くそっ」
ルルーシュは思わず舌打ちした。前のままなら構わなかった。しかし今ルルーシュは記憶を改竄されているのを隠している状況、このことがバレるのは非常にまずい。
「良かったわね〜ルル〜、スザクが戻ってきてくれて〜」
後ろから飛びかかってきたミレイが嬉しそうに、しかしからかいが多大に含まれている笑みにルルーシュは顔をひきつらせた。
「へっ？あ、はぁ…」
改竄されていた時のスザクの位置は…
・・・
思い出せない！ここはロロに確認を…しかし監視カメラが無数に設置されているのため迂闊に行動を起こせない。
そうこうしている内にもうスザクは現れてしまい。
「どうしたの〜ルルーシュ〜？せっかく婚約者が両手広げて待ってるのに〜」
「こっこここ婚約！？」「あれまこの子ったら、今更なに照れてるんだか」
「それがルルーシュの可愛いところですよ」
じれたスザクが硬直して動けないままのルルーシュを抱きしめた。
「ただいま、ルルーシュ」
軽く触れるだけだったが唇へのキスのおまけ付き。しかも全校生徒の目の前でだ。
ぎゃーーーーーーー！
「相変わらずやってくれるわねぇ貴方たちって！」
至極楽しそうなミレイとは逆に半ばパニックに追い込まれたルルーシュは声も出ない。
「あ…ぁ…」



がばぁっとルルーシュは起きあがった。
「ゆ…夢？」
荒いいきのまま、夢で良かったとほっと力を抜いた。
何かあるといけない。念のためロロに確認をとっておくか…。
時間はまだ早いので気疲れした分を取り戻すかのように二度寝する事にしたルルーシュだったが。
そのことで珍しく寝坊をしてしまい、夢が正夢になるなど、この時は思いもしないルルーシュだった


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20080504